智慧の世界へ 孔子編3 ~自らの過ちを認める1

その孔子の教えのなかには、「自分の無知を認める」ということ以外に、「自分の過ちを認める」という徹底的な考えがありました:

過ちて改めざる、これを過ちと謂う

訳:過っても改めないのが、
本当の過ちというものだ。

*******

改むるに憚ること勿れ

訳:過ちを犯したら、躊躇せず改めなさい。

*******

われ日に三たびわが身を省みる

訳:私は一日に三度わが身を反省する。

孔子は、一日に三度も自分の過ちを反省する心を持っていたということです。三度というのは、三度だけというのではなく、何度も、自分を省み、振り返り、反省したということでしよう。そのように、自分の無知を自覚することによって無知を克服し、智慧の世界へ到達する道が開かれてくるように、自分の過ちを自覚し、省みて、そして改めることによって、過ちのない人間に、近づいていき、より人格も磨かれてゆくというものでしょう。孔子はそのように自らの過ちをチェックし、その過ちを改める努力を日々継続して何度も行ったというのです。そして、そのような地道な努力が結実したからこそ、「70歳にして、心の欲するところに従えども則を越えず」という境地にたどり着くことができたのでしょう:

子の曰わく已矣乎
吾れ未だ能く其の過ちを見て
内に自ら訟むる者を見ざるなり
五ノ二十七

訳:先生がいわれた
「もうおしまいだなあ。
自分の過失を認めて
我が心を責めることのできる人を
私は見たことがない」

孔子編4 ~自らの過ちを認める2 へ
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