智慧の世界へ 釈迦編4 ~真理実践の道1

結局、煩悩にとらわれてなかなか解脱できないのは、無明(無知)だからです。ですから、無知を克服しなければ煩悩から解脱できない、すなわち、自己中心的な欲心を取り除くことはできないのです。ですから、その無知を克服するためには、真理を求め、学ばなければならない。そして、真理を実践することによって、我欲を無くすことができるというのです。真理を実践できた分だけ無我の境地、すなわちゼロの境地に近づくようになり、完全に解脱して悟りの境地に達し、智慧の世界で真我(完全に本心に従って生きる自分自身)に至り、苦しみや自己矛盾から完全に解放された平安な世界に到達することができるというのです。

そのためには真理を学び、実践しなければならないというのですが、その無我に至るための実践の道を八正道*といいます。しかし、一生懸命にこのような正道を実践しようと努力しても、我欲の故にこのような正道に反する思いを持ったり、行動をしてしまったり、正道に適った生き方を充分に出来ず、いつも不足なのが煩悩のある私達人間の姿です。そのために重要な内容として、最後に正定、すなわち、正しく禅定することを説いています。正しい禅定とは、正しい瞑想と反省をするということです。ですから、正道に反する思いや行動、または正道に適わない自分の不足さを、瞑想によって自分自身を深く見つめてゆきながら発見し、反省し、再び過ちを繰り返すことなく、正道の生活を定着化していく努力をすることが必要だというわけです。この正定の教えは、孔子の教えである「自分の過ちを認め、反省し、再び繰り返すことなく、改めていく」ということと非常に近い内容である
ように思えます。

八正道-正見・正思・正語・正業・正命・正進・正念・正定。正しく見る、正しく思う、正しく語る、正しく働く、正しく生活する、正しく精進する、正しい念(正しい目的意識)、正しい瞑想と反省。

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